キャリアから格安SIMに乗り換える際、意外と落とし穴になるのが「名義」です。
名義が乗り換えようとしている「本人」になっていれば全く問題はありませんが、仮に、これが異なる人の名義になっている場合、手続きを進めていく過程でエラーが出てしまいます。
今回は名義変更について解説していきます。
格安SIMの乗り換えは名義変更を確実に行い滞りなく済ませよう
長年キャリアで使い続け、そろそろ格安SIMへの乗り換えを検討しているという方は特に注目して欲しいと思います。
お持ちのスマホが親御さんの名義になっている、もともと親が使っていたものを譲ってもらい使っているという方は乗り換える際に自分の名義で契約してしまうと、当然ながら名義が一致しないという事態に陥ります。
これで手続きが滞るという事態を避けるために、事前に名義変更を行っておきましょう。
ドコモでの名義変更の流れ
まず、現在、ドコモで契約している方が名義変更をしたいという場合はショップに来店する必要があります。
その際、名義を譲る方・名義を譲られる方、双方が来店する必要があり、両者の本人確認書類が必要になります。
また、譲り受ける方はクレジットカード、若しくはキャッシュカード、または預金通帳と届出印をお持ちください。
手数料も家族間であれば無料です。
※名義変更が家族間ではないという場合は手数料¥2,000がかかります。
ただ、どちらかが何らかの理由でどうしても来店できないという場合は「委任状」があれば変更の手続きは行うことができます。
auの名義変更の流れ
基本、ドコモの名義変更の流れで説明しと大きく変わる所はありません。
都合でどちらか片方しか来れない場合は委任状で手続きを進める事は出来ます。
ただ、手数料の部分で、家族間で無料なのは変わらないのですが、家族間ではない方からの名義変更手続きの手数料がauの場合¥2,700になります。
ソフトバンクでの名義変更の流れ
こちらも同様にショップでの手続きになります。
同様に、どうしても二人揃っての来店が難しいという場合は委任状で対応可能となっています。
手数料に関しては家族以外の方との間での名義変更という場合は¥3,000となります。
※家族間での名義変更は、こちらも無料です。
という事で簡単に大手3大キャリアの名義変更の流れを紹介しました。
共通した基本的な流れは下記のようになっていますね。
- 基本、名義変更前の契約者と名義変更後の新規契約者の二人がそろって来店するのが望ましい(委任状があれば、どちらか一方でも可)
- 本人確認書類とクレジットカード・或いはキャッシュカードを持参する
- 家族間での名義変更は無料
いずれ、キャリアから格安SIMへ乗り換える事を検討しているという場合は、名義変更はキャリアを利用中にしっかり済ませておきましょう。
さて、ここからは格安SIMの名義変更についてまとめていきます。
実は格安SIMを利用する場合であっても名義変更の問題は付いて回ります。
音声通話SIMを利用している際に名義変更なんて簡単にできると思い契約したのは良いが、いざ名義変更を申し込んだがMNP予約番号が取得できないという問題が起こります。
また、支払い名義人の変更も出来ません。
以下に、格安SIMで名義変更できない場合、どんな問題が起こるかといった事に併せ、格安SIMの中には名義変更できるSIMと、出来ないSIMがある事なども解説していきます。
名義変更が出来ないとキャリア同様、格安SIMでもいろんな問題が出てきます。
電話番号をそのまま引き継ぐMNPも不可能になります。
まず、名義変更が出来るSIMを紹介します
現時点で名義変更(譲渡)可能な有名で人気の格安SIMは以下の通りです。
等となっています。
一方、現時点で名義変更(譲渡)が出来ないとされている格安SIMは以下の通りです。
等となっています。
では、名義変更が出来ない格安SIMを使う事で、どんな問題が起こるのか確認してみましょう。
まず、起こる問題の話をする前に携帯電話利用に際しての名義変更の定義をまとめておきたいと思います。
結婚、若しくは離婚等で苗字が変わる場合の・・・・→「改称」
契約者が亡くなった場合、そのまま誰かが契約内容を引き継ぐ・・・・・→「継承」
契約者本人以外に契約を引き継ぐ、家族間での名義変更・・・・→「譲渡」
先ほどから述べているように、この「譲渡」が出来ないようになっている格安SIMが多くなっています。
こういった場合の対処法としては一度解約してから名義変更をしたい方が本人名義で契約を行うのがベターです。
ただ、格安SIMの場合、特に音声通話SIMでの名義変更ですと一度、完全に解約した後で契約を行う事になるので、これまで使っていた電話番号は使えなくなります。
では、未成年の娘・息子に持たせる為に親が自分名義で契約した電話を成人したのを機に名義変更しようとした場合、どうなるのでしょう。
多くの格安SIMは未成年者は本人名義での契約が出来ません。
なので親が自分の名義で契約して子供たちに持たせるといった方法を取る事は珍しくありません。
未成年者が成人を迎えた時に名義変更したいとなった場合も、やはり譲渡は出来ないので親御さんが一度解約後、成人した娘さん、或いは息子さん名義で申し込む必要があります。
当然、これまで使ってきた電話番号は使えませんので友人などに新しい番号を周知させる手間がかかります。
では、苗字が変わり名義を変える必要がある場合はどうするのでしょう。
結婚等で契約者名義を変更する場合は、どうなる?
結婚、或いは離婚により苗字が変わって契約者名義は、そのままで利用するという場合「改称」となりますので問題なく受付られます。
ただ、結婚・離婚をキッカケに「契約者変更」を行う場合は「譲渡」に相当しますので大半の格安SIMでは行えません。
結婚生活が成立中、元旦那名義で契約していて、離婚後、本人の名義に変更するという場合は「譲渡」に相当してしまいます。
逆のパターンで結婚するから旦那になる人の名義に支払いを変えたいという場合も「譲渡」相当になりますので名義変更が出来ないSIMである場合は一度解約して頂き再契約するしかありません。
しつこくなりますが、この形を取るイコール、これまで使っていた番号は使えなくなるという事になります。
例え夫婦間であっても支払い人変更が行えない?
夫婦で同じ格安SIMを使い、契約名義は夫婦別々にしているというケースは珍しくないと思いますが、こういった場合、名義変更が行えない格安SIMを利用している場合は後から支払い名義人を一緒にするという事が出来ません。
なので、例えば旦那さんと奥様で別々の支払いにしていたのを家計管理の一本化に伴い旦那さんのクレジットカードからまとめて引き落としにしてほしいとなった場合も対応できません。
格安SIMでは契約者名義人と支払者のクレジットカードの名義が一致している必要があるからです。
別々の名義で契約されている場合は支払いを一緒にはできません。
これは、なかなか不便というか融通が利かないように捉えられますよね。
何故格安SIMはここまで名義変更に関してシビアになっているのでしょう。
その理由について下記にまとめます。
そもそも格安SIMは何故名義変更が出来ないの?
名義変更って、そんな難しい事でもないような気がするのに、どうしてここまで壁が高いのでしょう。
理由は3つあります。
- キャリアのしがらみ
- 名義変更には思いのほかコストがかかる
- 法律で制約がある
といった事が色々と絡んでいるからです。
電話番号だったりSMSはキャリアが管理する領域になりますので個人情報や法律の関係もあって格安SIM事業者によっては下手に手を出せない状況にあります。
また、名義変更などにかかる人件費って思いのほかコストがかかるので、とにかく低予算で安い価格でユーザーさんにサービスを提供している格安SIM事業者ではお断るせざるを得ないのが現状としてあるようですね。
では結局、私たちユーザーはどうしたら良いのでしょう。
名義変更できないが故に起こる問題をどう防ぐのか
ここで話は冒頭に戻りますが一番確実なのはキャリア契約中に、しっかり名義変更をしておく事で後々起こる問題は回避できます。
若しくは最初から名義変更が可能な格安SIM、mineoやY!mobileやイオンモバイル等を選択しましょう。
未成年者が成人した時、晴れて本人名義でスムーズに契約するために未成年の間は可能ならデータSIMのみを使うという作戦もありですね。
データSIMには電話番号の割り当てはありませんのでMNPの際にも勿論電話番号を引き継ぐ工程が発生しませんので一度解約しても大半の格安SIM会社で最低利用期間は設けられていませんので解約違約金は発生しません。
未成年でLINEやアプリを主に利用していて電話が出来ない分をメール等で補えるという場合は、こういった方法もお勧めになります。
名義変更が出来ない故に起こる問題を回避する一番の近道は、名義変更が可能な格安SIMを契約するのが一番ですね。
今後、誰かに譲渡する予定がないのであれば名義変更が不可能になっているSIMを使っていただいても問題はありませんが未成年の子供に持たせる予定という方は、こういった事を視野に慎重に検討しましょう。
mineoの名義変更の流れと注意点を解説
では、名義変更が可能と言われているmineoは、どういった流れで名義変更が行われるのでしょう。
mineoは名義変更が可能な格安SIM事業者になっています。
まず、手続きの受付をするためにmineoサポートダイヤル℡0120-977-384へ電話しましょう。
※年中無休で9:00~21:00までです。
この際、契約内容等の詳細な聞き取りがあるので手元にmineo契約内容通知書、或いは登録証を用意しておきましょう。
ここで、名義を変更したい回線・また、その理由等を確認されます。
併せて用意していただく必要のある書類についても案内があります。
必要書類は以下の通りです。
- 同意書
- 名義を変えたい方(譲受人)の本人確認書類
- 名義を変えたい方(譲受人)名義のクレジットカード
電話での受付を済ませた後、同意書が送られてきますので同意書の必要記入事項を明記したうえで返送用封筒に名義変更をしたい(譲渡)かたの本人確認書類を同封の上返送してください。
料金に関しては家族間(三親等以内)なら無料で、それ以外は¥3,300(税込)が発生します。
課金の開始日は名義変更完了月の料金払い込み完了後となります。
では、流れをシンプルにまとめます。
step
1窓口へ電話
9:00~21:00の間に0120-977-384へ電話して手続きの申し込みをして下さい。
step
2内容の確認
名義変更の理由・回線を確認されますのでスムーズに答えられるように契約内容通知書を手元に用意しておきましょう。
step
3同意書の郵送
譲渡人宛てで同意書と返信用の封筒が届きます
step
4必要書類の返送
同意書・必要書類を返送する
step
5システム登録
書類に不備が無ければ変更された情報が登録されます。
step
1通知書の郵送
変更後の契約内容通知書が郵送されてきます。
step
1受け取り・料金支払い
契約内容通知書が届き、請求が譲り受けた人に届くようになり手続きは無事に完了です。
mineoで名義変更を進める際の注意点
では、名義変更に際しての注意点を併せてまとめたいと思います。
- 手続きの受付はmineoサポートダイヤルのみとなっています。
- 割賦契約のある回線は名義変更が出来ません。
- 支払いに滞りがある場合も名義変更の手続きが出来ません。
以上の点に注意したうえで円滑に名義変更の手続きを進めてください。
Y!mobileでの名義変更の詳細を解説
名義変更が可能な格安SIMとしてmineoと、Y!mobileでも可能となっています。
ではY!mobileの場合、名義変更の手続きは、どのように行われるのでしょう。
結婚・離婚で改姓の必要があり場合の流れ
まず、ワイモバイルショップへ来店する必要があります。
お持ちいただくものとしては以下の通りです。
- 本人確認書類
- 印鑑
- 改姓を確認出来る書類
本人確認書類として有効になるのは以下のようになります。
- 運転免許証
- パスポート
- マイナンバーカード(顔写真付き)
- 住民基本台帳カード(QRコード付き)+補助書類
- 健康保険証+補助書類
この際、どうしても、本人が来店できないという場合は委任状があれば家族であっても問題ありません。
ということで本人に代わって家族が来店して手続きを進める場合の持ち物を見ていきましょう。
- 来店する方、ご本人の印鑑
- 来店する方の本人確認書類
- 来店する方の証明書類
- 改姓が確認できる書類
- 委任状
となっています。
Y!mobileの譲渡の流れを解説
まず、譲渡者・譲受者共にそろってショップへ来店していただくのが望ましいとされています。
現在契約中の方にお持ちいただきたいものとして本人確認書類と印鑑の2点です。
譲り受け、新たに契約される方にお持ちいただくのが本人確認書類・印鑑・キャッシュカード、通帳、金融機関届出印、若しくはクレジットカードとなっています。
なお、ご家族を支払い名義人として指定したい場合も、お持ちいただくものは、同様となっています。
加えて支払名義人同意書をお持ちください。
Y!mobileで名義変更する際の注意事項
Y!mobileでの名義変更に当たり注意事項がありますのでしっかり把握しておきましょう。
譲り受けた端末で新規加入するという場合は充電済みの端末をお持ちください
Pocket WiFiプランS/SS/L PocketWiFiプラン+EMOBILE 4Gのサービスを利用中という方は譲渡の手続きが出来ません。
こういった点を念頭に置いたうえで適宜名義変更等の手続きを進めましょう。